食品・飲食の海外展開支援AZ株式会社

記事一覧 / 想定読者:米国向けに食品を出しているが、更新が必要なことを知らない事業者

21 CFR 1.225(a)21 CFR 1.230(b)21 CFR 1.23221 CFR 1.23421 CFR 1.24121 CFR 1.22621 CFR 1.23121 CFR 1.235

2026年はFDA施設登録の更新年です。登録されているのは会社ではなく工場かもしれません

更新期間 偶数年の10月1日 〜 12月31日(21 CFR 1.230(b))
今回 2026年10月1日 〜 12月31日
次回 2028年
対象 米国向け食品の製造・加工・包装・保管を行う施設(21 CFR 1.225(a))

3ヶ月しかありません。そして更新の前に、確認しておくべきことがあります。


登録されているのは「施設」です

21 CFR 1.225(a) を読むと、登録義務を負うのは、米国内で消費される食品の製造・加工・包装・保管を行う施設の所有者・運営者・管理責任者です。

ブランドではありません。販売者でもありません。場所です。

OEM製造の場合、対象は工場です

自社ブランドで販売していて、製造は他社の工場に委託している。この形なら、登録義務を負うのはその工場です。

ここで起きやすい状態が2つあります。

1つ目。 自社で登録を取っている。ただしそれは本社事務所や物流倉庫の登録で、実際に製造している工場の登録ではない。この場合、製造施設は未登録のままです。

2つ目。 工場が登録している。ただし2026年に更新するかどうかを、委託元である自社は把握していない。工場にとって米国向けは取引の一部でしかなく、更新が優先されるとは限りません。

「うちは登録済み」で止めず、どの住所が登録されているかまで確認してください。

登録しなくてよい場合もあります

21 CFR 1.226 は、登録が不要な施設を定めています。農場、小売食品店、レストラン、 非営利の食品施設、一定の漁船、USDA所管の施設。

外国施設についても除外規定があります。 その食品が米国内で別の施設によってさらに 製造・加工される場合です。日本の工場から半製品を出し、米国側の会社が加工して 完成品にするなら、日本側の登録は不要になり得ます。

ただし、ラベルを貼るだけのような軽微(de minimis)な作業では除外されません。 米国側が「詰め替えて売るだけ」なら、日本の工場が登録対象です。


更新しなかった場合

21 CFR 1.241 に規定があります。更新が提出されなければ登録は失効し(expires)、その施設は登録していないものとして扱われます。 未登録の外国施設からの食品は、21 CFR Part 1 Subpart I の手続に従うことになります。

条文が定めているのはここまでです。

実際の執行がどう運用されているかは、条文からは分かりません。「必ず止まる」とも「実際にはほとんど問題にならない」とも申し上げられません。

手続き自体は、期間内に提出すれば足ります。審査があるわけではありません。


米国代理人の情報も更新対象です

外国施設の登録には、米国代理人の氏名・住所・電話番号・メールアドレスが必要です(21 CFR 1.232)。

そして 21 CFR 1.234 は、提出済みの情報に変更があれば60日以内の更新を求めています。代理人の交代、移転、電話番号やメールアドレスの変更が対象です。

これは更新期間とは別枠の義務です。 10〜12月を待つ話ではありません。

米国代理人は、FSVP上の「輸入者」とは別の概念です。米国側に所有者がいない場合の扱いが関係します。


期限までに確認する3点

  1. 最後に更新したのはいつか。 登録した年ではなく、最後に更新した年で数えます
  2. 登録されているのはどの住所か。 製造している場所かどうか
  3. 米国代理人と連絡が取れるか。 変更があれば60日以内の更新義務

手続きそのものについて

21 CFR 1.231 に定めがあります。

  • 電子提出が原則http://www.fda.gov/furls から24時間提出できます
  • 2020年1月4日以降、電子提出が必須です(免除を受けた場合を除く)
  • 手数料はかかりません
  • FDAが UFI(固有施設識別子) の正確性と、住所がUFIと一致するかを検証します
  • 外国施設は、米国代理人が代理人となることに同意している必要があります
  • 登録が完了するのは、FDAが確認と登録番号を送ってきた時点です。提出した時点ではありません

最後の1点は見落とされます。送っただけでは終わっていません。 確認が返ってこない場合は、UFIか住所か代理人の同意で止まっている可能性があります。

画面ごとの入力手順は別記事で扱います。


同じ時期に効いてくるもの

登録とは別に、表示の要件で指摘を受ける事例があります。Amazonから通知が届いた場合の対処と、英語ラベルを用意する際の注意点については、別記事で扱う予定です。


この記事の根拠

条文は govinfo.gov が公開する CFR(2024年版 Title 21)の原文で確認しています。

内容 条文
登録義務の対象 21 CFR 1.225(a)
更新期間(偶数年10月1日〜12月31日) 21 CFR 1.230(b)
米国代理人の情報提出 21 CFR 1.232
変更時の60日以内の更新 21 CFR 1.234
更新しなかった場合の効果 21 CFR 1.241

| 登録が不要な施設 | 21 CFR 1.226 | | 登録・更新の方法 | 21 CFR 1.231 | | 自主的な取消 | 21 CFR 1.235 |

要確認: 略式更新の要件(21 CFR 1.230(c)・1.233)、失効後の復旧手順。 21 CFR 1.235 は事業者が自ら取り消す手続きの規定であり、失効した登録を戻す方法は この条文には書かれていません。


個別の状況について

商品ページのURLをお送りいただければ、HTS分類の妥当性、関税負担の試算、ラベル表示とFDA登録で確認が必要な箇所をまとめた診断書をお送りします。費用はいただきません。

登録の有無は公開情報から確認できないため、こちらは確認事項の整理までになります。


本記事は関税・規制に関する情報整理であり、通関申告の代行を行うものではありません。条文の解釈および個別の適用については、専門家にご確認ください。

個別の商品について

商品ページのURLをお送りいただければ、HTS分類の妥当性、関税負担の試算、 ラベル表示で確認が必要な箇所をまとめた診断書をお送りします。費用はいただきません。

無料診断を申し込む